治療法のバランス
にしかわクリニックでは、西洋医学の恩恵を受けつつ、漢方を含めた自然代替療法や、タッピングなどの心にアプローチする方法の可能性を探って行きたいと思います。
そのバランスがとても大切だと思っています。
ぼくは幼稚園時代、喘息で何度も病院に入院していました。
母はぼくがヒィヒィ、ゼェゼェと苦しそうにしていると、イトオテルミーの温灸でぼくを癒してくれました。薬草を固めた線香を炊いて、金属の棒に入れて体を撫でさするイトオテルミーの温灸は、確かにとても心を落ち着かせてくれて、呼吸も楽になる気がしました。それは確かに効果があります。でも、ときには限界があるのです。
どんなに苦しい時でも、母におぶって行ってもらった病院でβ刺激薬の吸入を受けたり、テオフィリンの点滴を受けたりすると、いつの間にか楽になって眠っているのです。ひょっとしたら、西洋医学がなければぼくは今生きていなかったかもしれません。
気管支喘息自体、汚れた空気を吸い、添加物や甘い食べ物、酸化した油を沢山摂取することが大きな要因となっている、現代社会が作り出した病いかもしれません(これはぼくの印象です)。
でも、皮肉かもしれませんが現代病で状態が悪化したときは、現代西洋医学で応急処置をすることが適切なことが多いのです。
ぼくが小さい頃経験した喘息しかり、悪化した糖尿病しかり、目に見える部分を取り切れる「がん」もしかり、です。
それが対症療法であっても、助けてくれるときがあるのです。
それにうまく自然療法や養生指導、思い込みを外すタッピングなど、自己治癒力を高める療法を組み合わせていきたいと思います。
例えば、ぼくの小さい頃でも、白砂糖と酸化した油の摂取を大幅に控えていたら、それだけで発作の度合いが減ったかもしれません。
糖尿病でも、治療を受けつつ、食事・運動療法と、ミトコンドリアの機能不全を解消するような生活と心の持ち方(また別途、掲載します)をすると、薬の減量、中止が可能となるケースもあるのではないでしょうか。
がんの場合、それがすぐ取り切れるようなタイミングであれば、頑なに自然療法にこだわって手術を拒否し、裏で恐怖に怯えながら過ごすよりも、パッと思い切って手術を受けた上で、氷山の一角であるがんを作った根元の解決に時間をかけて取り組む方がいいのかもしれません。
「がんを取り切るなんて、できないよ。目に見えないところにすでにパラパラ飛んでるよ。」という方もおられるかもしれません。その可能性も十分あると思います。でも、目に見える部分がとれた、ということが、心機一転生活改善を始めるのにいい人もいることでしょう。
ただ、結局手術をしたら取り切れなくて、あるいは取り切れたとしても、医者から勧められて化学療法のコースに行く方もおられるでしょう。がんについてはなかなかクリアカットには言えないのですが(少なくともいまのぼくでは)、結局、がん治療は「どう生きるか」という生き方の問題だと思います。
いつまでも恐怖に踊らされて治療のレールに乗り続けておられる方を見ていると、あまり幸せそうな印象を受けません。
西洋医学を否定しているのではありません。
主体的に決断すれば、どの治療法もオッケーだと個人的には思っています。
がんのことを話すと、ついつい話し過ぎてしまいますね。
にしかわクリニックでは、実際は一人一人と向き合わせて頂いて、それぞれの方の状況や思いによって方針を決めて行きますが、人間という存在を地球・自然・食べ物とのつながり、人と人とのつながり、あるいは、その人の体と心と魂、そのように全体的に見て、体のことは西洋医学の恩恵にも授かりつつ、「いのち丸ごと」の治療ができればと思っています。
グランドオープンの4月8日以降は、よりそのような方針を実践できると思います。